エストレヤのキャブレーター取り外し・分解・洗浄を解説します
キャブレーターをいじってみたいけど
素人が触っても大丈夫なの?
分解して元に戻せなくなったらどうしよう
キャブレーターのオーバーホールって、聞くだけで「素人がやっちゃいけないかな」となんだか難しいイメージがありますよね。
僕もキャブレーターってなんだか調整が難しいイメージがあってずっと避けていましたが、エンジンを載せ替えるしいい機械ということでオーバーホールしたので記録として残していこうと思います。
- 2019.05~2020.12 日本一周約20,000km完走
- バイクで行くソロキャンプ・ツーリングが好き
- 整備は「調べて挑戦してみる」スタイル
日本一周の経験をもとにバイクで行くソロキャンプやバイク旅、整備について発信しています。
キャブレーターの分解は簡単?
まず初めにいうと
キャブレーターの分解・洗浄は思っている以上に簡単でした。
ただ注意点として
- 知らずに外すと再調整がめんどうなところがある
- 雑に作業して壊すと修理が高額になる
部分があるので、そういった注意点をしっかり守ったら素人でも大丈夫です!
僕自身、バイクに詳しいわけでなく
ネットや動画で調べて作業をしています。
車体からキャブレーターの取り外し
それではまずキャブを車体から外します。
エストレヤのキャブレーターは
- スロットルワイヤー
- フューエルホース
- クランプ類
を外すと簡単に取り外せます。
作業の前提としてまずタンクを外しておきましょう。
タンク取り外しについては以下の記事で解説してます。
キャブ内のガソリン抜き取り
キャブに適当なチューブを繋げて
横にある3mmの六角ボルトを緩めるとキャブ内に溜まってるガソリンを抜きます。
今回は携行缶が空だったのでそっちに移しておきました。
ワイヤーの取り外し
キャブにはスロットルワイヤーがついてるのでこれも外します。
ワイヤーを外すときはハンドル側を緩めたり、ワイヤーを固定してる写真中央の金具を外したりすると簡単に外せます。
キャブヒーターの取り外し
エストレヤのキャブには「キャブヒーター」があり、サイドカバー裏にコネクターがあるのでこれを外しておきます。
キャブ側の配線を引き抜くこともできるけど
1本だけプラスネジで固定されてて、キャブがついたままだと外しにくいので注意
キャブ本体を固定してるバンドを緩めて、キャブを傾けてから
配線を外すとコネクターを外さずに配線だけ外すこともできます。
キャブ本体の取り外し
キャブ本体は前後で固定されてるので
これを先に外してあげます。
エアフィルター側はスプリングコイルを
マイナスドライバー等でずらすと簡単に外せます。
エンジン側はプラスネジで固定されてるので
これを緩めると簡単に固定バンドを外せます。
二つが外せたらキャブを掴んで、エアフィルター側へ押し込みます。
ある程度押し込むと、エンジン側の部分が外れ右側へズラしてキャブを引き抜きます。
これでキャブの取り外しは完了です。
キャブに半透明の1本だけ長いチューブが繋がってると思いますが
それはキャブ内の水分などを排出するためのものです。
取り外した後はキレイなウエス等を入れてゴミが入らないようにしましょう。
キャブレーターの分解・洗浄
キャブを綺麗にするために分解していきます。
キャブを分解する前に動画で手順や注意する部分を知っておきましょう。
長く触ってないボルト等は固着してることがあるので、ラスペネなどを使うと作業しやすくなります。
フロートチャンバー(下側)の分解
キャブの下側はプラスネジ4本で固定されるので外せば簡単に蓋が取れます。
蓋の裏側にはパッキンがあり、これは交換しておきます。
フロートはピンで固定されてるだけなので、ピンセットなど先の細いもので押し出すと簡単に外せます。
ホルダーの次はジェットニードルホルダーを外しますが、
ここはニードルホルダーとメインジェットの二つの部品が組み合わさっているので、
8mmのレンチでニードルホルダーを外します。
ニードルホルダーの奥にも部品があって
これは取り付ける向きが決まっているので
外すときは向きをしっかり覚えておきましょう。
向きを間違えるとメインジェットが組み付けられないので
「うまくハマらないな」と思ったら取り出して向きを変えてみてください。
ニードルホルダー横にあるパイロットジェットはマイナスドライバーで外せますが、
先の短いアタッチメント式だと届かないので
先の長いものや精密ドライバーセットなどを使いましょう。
舐めたら終わりなので、丁寧に作業をしていきます。
パイロットスクリューはキャブごとに巻き数が決まっていて、一度外すと再調整が厄介なので今回は外しません。
外すときは「回した回数」をしっかり記録しておいて、取り付ける時も同じ回数にしましょう。(設定しなすなら別ですが)
ダイヤフラム(上側)の分解
上の蓋もプラスネジ4本で固定されてるだけですが、内側からバネで押されているので開けるときは蓋を抑えおきましょう。
写真のように内側には長いバネが入っています。蓋と一緒にこれを抜き取ります。
このゴム部品は非常に薄く、雑に扱うとすぐに破れてしまいそうなので慎重に外していきます。
この部品一つで¥10,406するので、万が一破いてしまったら中古でキャブを買った方がいいかもしれませんね。
この他に、チョーク部分やアジャスティングスクリューなども外します。
これでキャブの分解はできたので洗浄していきます。
キャブレーターの洗浄
キャブの洗浄は主にキャブクリーナーを使ってやっていきます。
今回使うのは「kure クリーナーキャブ」
洗浄したい細い部品はトレーに入れたり、ジップロックに入れたりしてクリーナーに漬けおきます。
クリーナーキャブは樹脂製品には使わないようにとあるので、フロートなどには使わないようにしましょう。
キャブ本体にもクリーナーをかけてしばらく時間をおきます。
時間に関しては30分ほどですが、人によっては1日おく人もいるようです。
ナイロンブラシで汚れを落としたらパーツクリーナーで綺麗に洗浄していきます。
キャブクリーナーやパーツクリーナを使うときは必ず換気を行いましょう。
≫泡タイプがいい人にはYAMAHAのキャブクリーナーがオススメ
キャブレーターの組立
洗浄ができたら外した時とは逆の手順で組み立てていきます。
今回はキャブ内の部品を交換新品へ交換していきます。
交換用として用意したのは
K&Fキャブレーターオーバーホールキット1気筒分
1995~1999年[C1~C5]のキャブヒーター付きに適合するキットです。
おわりに
キャブレーターのオーバーホールって難しいってイメージがありますが、思っている以上にキャブはシンプルな構造で分解しやすいので
- 取り外した時の写真を細かく撮影
- できれば手元を動画撮影
- 分解前に手順を調べて勉強
- 分からなくなったら途中でも動画見る
をしっかり守りつつ作業を行えば誰でもできる作業です。
サービスマニュアルは必須ですが、キャブレーターの細かいオーバーホール手順は記載されていないので動画で確認しておくことをオススメします。
〈参考にした動画↓〉
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