初期エストレヤの持病と対策について解説
この記事では初期エストレヤ(2000年より前のモデル)が抱えている欠陥(持病)についてまとめています。
エストレヤに乗り始めて数年、日本一周も経験してきましたがその間に調べ経験した持病・・・。
僕自身、1996年式のエストレヤに乗って実際に持病に直面するまでは初めて知ったこともあったので
今回はこれからエストレヤに乗ってみたいと考えてる、乗り始めたばかりのあなたに向けてまとめてみました。

- 2019.05~2020.12 日本一周約20,000km完走
- バイクで行くソロキャンプ・ツーリングが好き
- 整備は「調べて挑戦してみる」スタイル
日本一周の経験をもとにバイクで行くソロキャンプやバイク旅、整備について発信しています。
持病1.クラッチを握るとアイドリングが不安定になる
エストレヤに乗り始めてSNSでよく見かける持病
この持病に関してはどうも初期とか関係なく起こるようでエストレヤ共通の悩みみたいですね。
僕のエストレヤに乗り始めの頃何度か経験したことがあって、一時停止や信号待ちでは
今でも内心ヒヤヒヤしています・・・。
症状:停車時にアイドリングが弱くなり、エンストする
まず前提として「暖機運転」はしっかりしておいています。
信号待ちや一時停止などで止まろうと減速し、クラッチを切るとそれまで調子良くド・ド・ド・ドって
いっていたアイドリングが急に弱くなって、最悪そのままエンストしてしまう。
原因:バルブクリアランスのズレ
主な原因は「バルブクリアランスがズレてしまっている」
どうやらエストレヤの場合、このバルブクリアランスがズレやすいようで
SNS上でも”最近調整したばかりなのにまたズレてた”なんて声もよく見かけます。

エンジンの回転数を上げたときに
「カチカチ」とエンジン上部から
音がしたらズレてる可能性が高いです。
対処法1.アイドルスクリューナットの調整
タンクの付け根の右下を見ると、キャブに写真のようなスプリングがついたボルトがあります。
このボルトは
- 締め込む:アイドリングが高くなる
- 緩める:アイドリングが低くなる
というように調整できます。
このボルトを”締め込む方に”少しずつ回して調整しましょう。
これはあくまで応急処置的なものなので
ツーリング先や出先ですぐにバルブクリアランスの調整ができないという場合や、
毎日乗るから次の休みまですぐには調整できないといった場合にします。
対処法2.バルブクリアランス調整
もし時間があるならこの方法で根本的にズレたバルブクリアランスを調整してあげましょう。
バルブクリアランス調整には
- レンチ
- マイナスドライバー
- シックネスゲージ
が必要になります。
最初はちょっと難しいかもしれないけど、慣れたらバルブクリアランスがズレた時に
自分で作業できるようになるので、一度挑戦してみてもいいかもですね。



エストレヤはよくズレる言われてるので
覚えておくと便利なメンテナンス知識


持病2.カムチェーンが伸びて内部を削る
僕も実際に体験した「エストレヤのカムチェーン伸び」問題
カムチェーン自体が伸びるのは経年劣化で仕方のないことなんですが、一体何が問題なのか
伸びたカムチェーンがエンジン内部を削り出して、パワーダウンや削られた鉄粉が内部を
巡ってエンジンにダメージを与えてしまうというもの。
※2000年以降からこの問題は対策されたようですが、それ以前のエストレヤに乗っていると
必ず直面するので対策は知っておきましょう。
症状:カムチェーンが伸びて中を削る
これもバルブクリアランスと同じでエストレヤに乗っていたらよく耳にします。
おおよそ20,000kmを目処に削り始めると言われているので、15,000kmくらいで
一度シリンダーヘッド横を開けてカムチェーンが伸びて削っていないか確認した方がいいです。
シリンダーヘッド横(鍵を挿すとこの下)を開けた時、カバーについてるガスケットも
交換することになるので、開けるときは念の為予備のガスケットを用意しておくことを
オススメします。
原因:設計ミス(と言われてる)
2,000年以降からは対策されてるどけ、それ以前のエストレヤは
カムチェーンが伸びると上の写真のようにエンジンを削ります。
対処法1.反対側からテンションかけて削らないようにする(応急処置)
カムチェーンを交換となるとなかなか大変なので、手早く対策したいときの方法です。
エストレヤのカムチェーンに両側からテンションをかけてエンジン内部に触れないように
と工夫した対処法になります。
作業方法については以下のブログを参考にしてみてください。


対処法2.カムチェーンの交換(推奨)※素人作業は危険
一番いいのは消耗したカムチェーンを新品へ交換してあげること。
ただこの作業をするにはエンジンの左側を分解する必要があって、素人が行うとエンジン載せ替えに
悪化することもあるので素人作業がオススメしません(※経験談)
目安として
- 部品代は10,000〜16,000ほど(パーツリスト調べ)
- ショップ任せで30,000円ほどかかる
明らかにパワーが落ちていたらい、かなり深く削ってるという場合は諦めて新品のカムチェーンへ交換しましょう。
自分で交換するときは必ずサービスマニュアルを用意してください。
作業については以下のブログが参考になります。
カムチェーン交換には圧縮上死点などを理解しておく必要があります。
僕は自分で交換をやってみたところ、交換まではできたけど圧縮上死点の位置を間違え
エンジン内部のバルブが曲がって載せ替えになった経験があります。
ちなみにその時は、部品代+工具代もかかったので5万円かけて直し壊し、さらに6万円ほどかけてエンジン載せ替えになりました。
※壊したエンジンは自分で再度調べながらレストアしてます。


持病3.オイルが上がってオイルが減少が早い
ピストンリングの欠陥によるもので、エストレヤに乗ってるとたまに耳にします。
カムチェーンやバルブクリアランスに比べてすぐにどうこうなるというものでもないけれど
心配なら部品を交換しておいた方がいいですね。
症状:燃焼室へのオイル混入
オイル上がりとはエンジンオイルが何らかの理由でピストンやシリンダーをすり抜けて
燃焼室へと混入してしまうことを言います。
オイル上がりを起こすと
- エンジンオイルの減りが早くなる
- マフラーから白い煙が出てくる
などの症状がおきます。


原因:ピストンリングの欠陥
初期のエストレヤに使われてるピストンリングは構造上オイルがすり抜けやすいと言われています。
他にも経年劣化でシリンダーが摩耗してそこからオイルが燃焼室へ上がってしまいます。
対処法1.オイルの粘土をあげる
エストレヤには通常「10w-40」のオイルを使用しますが、
この後半の「40」という数字を「50」のものへ交換してみるなどがあります。
これはあくまで応急処置のようなものなので、根本的に解決するには部品を交換し方がいいですね。
「10w-40」の10wは外気温に対する表記、40は粘土を表す表記になっています。
もっと詳しく知りたい方は以下の記事で解説されてるのでチェックしてみてください。


対処法2.ピストンリングの交換
根本的に解決するためにはピストンリングを対策品へ交換してあげる必要がありますが、
これも腰上を分解する必要が出てくるので、素人が手を出すとエンジン載せ替えや壊す危険性もあります。
ちなみに交換するために必要な部品代は約13,000円ほどかかってます(※体験談)
エンジンをある程度分解する必要があるので、これもショップに任せるなら30,000円以上かかると
予想しておいてもいいかもしれないですね。
持病4.オイル漏れ
「カワサキ=オイル漏れ」といじられるほど、なぜかカワサキってオイル漏れの印象が強いみたい。
実際はそんなこともなく都市伝説な側面が強いですが・・・。
症状:カバー部分からのオイル滲み
オイルが漏れるとエンジンオイルの減りが早くなったり、地面へ垂れて汚してしまうことがあります。
気づかずにずっと乗ってるとオイルが減り続け最悪焼きつく可能性もあるので
見つけたら早めに対応しておくに越したことはないです。
原因:ガスケットやOリング劣化
オイル漏れの原因は場所にもよるけど、主にガスケットやOリングの劣化で滲んだり漏れたりします。
エストレヤは紙製のガスケットを使用しているので
長く乗っているとどうしても劣化は避けられないので定期的に交換してあげる必要があります。
対処法:ガスケット、Oリング、交換
ガスケットはクラッシカバー、ゼネレーターカバー、シリンダーヘッドカバーなど
Oリングはバルブの蓋、オイルエレメントの蓋などいろんな場所で使われていますが
これらは消耗品でその部分を開ける時に新品へと交換してあげましょう。
ガスケットの交換するとき、
クラッチカバーは簡単ですが、ゼネレーターカバーは磁石で固定されていることと大事な配線があるので
外すときは注意しましょう。(配線を切ってしまうとめんどうなことになります。)
まとめ
今回は「エストレヤにまつわる持病について」を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
2000年以降のエストレヤでは色々と対策されていますが、
それ以前のエストレヤではこうした”持病”と呼ばれる不具合があることを知ってもらえたと思います。
それでも「ダメな子ほど可愛い」と思ってエストレヤに乗って自分で整備してる方もいますが、
これから初期のエストレヤの購入を検討しているときはこの持病について理解し納得した上で購入することを
オススメします。


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