【エストレヤのレストア⑥】シリンダー・シリンダーヘッドの組み立て
ハイサイ!かきぴーです
前回はピストンを取り付けることができたので
ようやくエンジンの組み立てられる部分を組み立てていきます。
- 2019.05~2020.12 日本一周約20,000km完走
- バイクで行くソロキャンプ・ツーリングが好き
- 整備は「調べて挑戦してみる」スタイル
日本一周の経験をもとにバイクで行くソロキャンプやバイク旅、整備について発信しています。
シリンダーの取り付け
まずは新品のガスケットをセット
このとき、古いガスケットは綺麗に剥がしてオイルストーンで綺麗に面だししておきましょう。
※ここをサボるとオイル漏れの原因になりかねません。
ピストンリングはシリンダー内径より大きく作られているので、取り付けるときはピストンリングを圧縮する必要があります。
本体はピストンリングコンプレッサーという専門の道具を使うんですが、持ち合わせていないのでペットボトルで代用します。
写真のようにピストンを握りながらうまいことシリンダーへ入れていくんですが
これがまた微妙に難しい・・・
ピストンリングにはオイルを塗布しているので滑るし、うまく圧縮できず少しずれただけでなかなか入らない
タイラップを使って固定すると綺麗に圧縮できるそうなので、参考にするときはタイラップの用意をオススメします。
シリンダーヘッドの取り付け
シリンダーとシリンダーヘッドの間にガスケットを取り付けたらシリンダーヘッドを乗せていきます。
このとき、カムチェーンは針金などで下に落ちてしまわないようにうまく釣り上げておきましょう。
シリンダー・シリンダーヘッドをボルトで固定します。
- 上段:9.8Nm
- 下段:8.8Nm
シリンダヘッドボルトを取り付けるときは
ねじ部に二硫化モリブデングリスを塗ります。
シリンダヘッドボルトの締め付けは順序があるので注意
締め付けるときは
- 15Nmで仮締め
- 47Nmで本締め
と2段階で規定トルクに締めます。
カムチェーンスプロケットの取り付け
カムチェーンスプロケットを取り付けるときは”圧縮上死点”の位置を間違えると大変なことになるので丁寧に作業をしていきます。
圧縮上死点とするのにフライホイール裏のマーク(写真でいう赤と青の点)を合わせるんですが、フライホール外すのは正直めんどう
ということで、プラグホールをライトで照らしつつピストンの位置を調整します。
エンジン下ろすときギアはNにしているので、フライホールを回るとピストンも連動し上下に動きます。
プラグホールから覗いてピストンが上にきたタイミング(ホールから風が吹き出る)でフライホールのTマークを確認。
問題なければカムスプロケットを取り付けます。
圧縮上死点の時のマークがどこにあるかを覚えているのでやっていますが、フライホールを外してマークを確実に合わせることをオススメします。
カムスプロケットにもマークがあるので、これを合わせます。
※カムシャフトのマークは頂点に持ってくる
カムチェーンをスプロケットにはめてボルトで固定していきます。
※ボルトにはハイロック剤を塗ります。
とりあえずこれでカムスプロケットの取り付け完了。
この辺りの作業は必ずサービスマニュアルを用意し、見ながら行ってください。
この記事を書いてる時点ではまだ修理中で、この方法が本当にうまくいくかわかりません。
なので参考にするときは自己責任でお願いします。
テンショナーの取り付け
カムスプロケットが取り付けできたらテンショナーを取り付けていきます。
テンショナーは取り付ける前に縮めてあげる必要があるので、まずはそれを行っていきます。
ロックを押しつつ、バネを押し込みます。
このときバネが元に戻らないように抑え続けましょう。
反対側を見ると小さい穴が見るので、そこへ細い棒を差し込んで固定します。
今回はKure556DXのものがピッタリ入ったのでそのまま利用
エンジンへ取り付けてから棒を抜きます。
ここのボルトの規定トルクは「8.8Nm」
カムチェーンが内側に接触してないことを確認したらOK
カムチェーンが摩耗して伸びると、ここに当たってどんどん削っていってしまうんですよね。
これでとりあえずエンジンを車体へ乗せられそうなところまではできたので
次回はこのままエンジンを載せ替えていきます。
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