【動画あり】エストレヤのチェーン掃除を詳しく解説
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バイクにチェーン掃除ってどうやるの?
掃除に必要な道具って何がある?
どのくらいの頻度で掃除した方がいい?
チェーンがサビてきたら掃除したいから詳しく教えて欲しい!
という悩みを解決するためにまとめています。
チェーンのメンテナンスはバイクの見た目を良くするだけでなく
長く乗っていく上で大切なものなので定期的に掃除して見た目・機能を保ってあげる必要があります。
今回この記事ではエストレヤを例に以下のことを詳しく解説していきます。
- チェーンメンテナンスする理由
- メンテナンスの頻度や必要な道具
- メンテナンスでやってはいけないこと
- 日本一周中などツーリング先でのやり方(おまけ)
- メンテナンスの動画
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- 2019.05~2020.12 日本一周約20,000km完走
- バイクで行くソロキャンプ・ツーリングが好き
- 整備は「調べて挑戦してみる」スタイル
日本一周の経験をもとにバイクで行くソロキャンプやバイク旅、整備について発信しています。
バイクのチェーンを掃除する意味は?
街中を走ってるバイクをみてるとたまにめちゃめちゃサビたチェーンのバイクを見かけたことないですか?
実際チェーンが伸びてても、サビていても切れない限りはバイクは走ってくれます。
じゃ、なんで掃除をする必要があるのか?
チェーンを掃除するメリットは大きく2つ
- チェーン自体の寿命を伸ばす
- 走行パフォーマンスの向上
チェーンが綺麗だと気分も気持ちよくなるけど、”なぜ?”と聞かれたらこれらを理由にあげますね!
チェーンをサビから守り寿命を伸ばす
チェーンは定期的に掃除をしてあげないと寿命が縮まります!
これはチェーンに溜まったゴミと潤滑油が混ざることで「ヤスリ」のような状態になり、
チェーン自体や周りのスプロケットを削ってしまう。
また、メンテナンスを怠るとチェーンがサビますが、
このサビがOリングを傷つけてチェーン内部にあるグリスが外へ流出していまう原因を作る。
こうした理由があるので
定期的に掃除をしてサビを防いだり、ゴミを取り除いてあげる必要があるんです。
走行パフォーマンスの向上
ゴミが溜まるということは「抵抗が大きくなる」ということ
抵抗が大きいとそれだけチェーンやスプロケットに負担がかかり
パワーが分散してしまします!
定期的な掃除をしてあげることで「無駄な抵抗が少ない状態」を保つようにしましょう!
チェーン掃除する頻度は?
チェーンの注油するタイミングで一緒に掃除も行ってあげます。
一般的に注油のタイミングは「100kmに1回」と言われているので、それを目安の掃除を行ってあげるといいでしょう!
- 雨の日に走行した
- 台風が過ぎ去った
場合は翌日か早めに掃除と注油を行ってあげましょう!
そのまま放置しているとサビを早める原因になりかねません。
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沖縄のような”塩害”がよくある地域では
あっという間にサビてしまうので
こまめな掃除と注油が必要です。
海沿いをドライブした、ドロドロなダートを走った
雪を溶かすための塩化カルシウムが撒かれた道を走った
などなどチェーンが汚れるような場所を走行した場合はこまめに汚れを落としてあげましょう。
チェーン掃除に使ってるアイテム
今回エストレヤのチェーン掃除に使うアイテムは全部で6つ
- チェーンクリーナー
- チェーンルブ
- フォーミングマルチクリーナー
- 耐油手袋
- ブラシ
- ウエス
- メンテナンススタンド
- 新聞紙or段ボール(もしくは両方)
※バイクにセンタースタンドがない場合はメンテナンススタンドがあると掃除がしやすくなります!
※より綺麗にしたい場合はフォーミングマルチクリーナーの併用が◎
一つずつ解説していきますね!
ワコーズ チェーンクリーナー(ブラシ付)
”迷ったらこれを選んでおけば間違いない”ワコーズのチェーンクリーナー
チェーンクリーナーにブラシも付いていてかつ「シールチェーン」にも使えるので
”初めてチェーン掃除する人”にはオススメです。
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もっと綺麗に汚れを落としたいという場合は
フォーミングマルチクリーナーを併用すると
いいですよ!
「汚れを落とすだけだしホームセンターに売ってる安くて大きいものはダメなの?」
と思うかもしれませんが、種類によってはオススメしません。(理由については後述します)
ワコーズ フォーミングマルチリーナー
チェーンクリーナーだけでは落としきれない細かいゴミを
泡の力を使って綺麗に落とすことができます。
「今のままでも綺麗だけど、ブラシの届かない部分の汚れが気になる」
という方は一度試してみるのもありですね!
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フォーミングマルチクリーナーは
”仕上げ洗浄剤”なので、使うときは
チェーンクリーナーとセットで使いましょう!
ワコーズチェーンルブ
チェーンを綺麗に掃除し終わった後には
防錆や潤滑の役割をしてくれるチェーンルブで保護してあげましょう!
ワコーズのチェーンルブは”水置換性”なので多少チェーンが濡れていても
金属表面の湿気を押し出して防錆皮膜を作ってくれるので最初の1本にオススメです。
耐油性手袋
チェーン掃除の時は手が汚れないように”耐油性”の手袋を使いましょう。
使い捨てタイプ・使い回しタイプどちらでもいいのですが
どっちも使ってみた感想としては
「使い捨てタイプ」の方が楽でした!
ウエス
汚れを拭き取るために使うウエス
僕はバイクショップやホームセンターで売ってる500円ほどの使い切りをよく使っています。
ネットで買うよりホームセンターやバイク用品店の方が安く購入できるので
近くにお店があればまずはチェックしてみてください。
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キッチンペーパーでも代用できますが
すぐにボロボロになってしまうので
ウエスなどがオススメ
ブラシ
チェーンクリーナーに付いてるブラシでもいいですが専用品を使うとより掃除がしやいです。
他にも歯ブラシや、細かい部分を掃除するためのコンデンサーブラシ(トルネードブラシ)を使うと
大きいブラシでは届かないところまで掃除することができます。
メンテナンススタンド
センタースタンドがないバイクの時に使えるメンテナンススタンド
スイングアームをがっちり固定して持ち上げるものや、片側から固定するものなど
色々あるので保管場所や使う頻度を考えてあなたに合ったものを選びましょう。
シールチェーン掃除での注意点
ゴムを溶かすようなクリーナーは使用しない
チェーンクリーナーでも特に「ゴムやプラスチック部分には使用しない」ことが
書かれたものの使用はできる限り控えましょう!
シールチェーンは金属の摩耗を減らすために高性能グリスをピンとブッシュ内に入れて
ゴム製のシールで密封しています。
詳しく知りたい方はこちら
クリーナーに長時間漬けていたりするとこのシールが劣化したり、傷付いてしまい
チェーン自体の劣化を早めたり寿命を短くしてしまう原因になりかねません。
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シールチェーン対応でも
必要以上に長く使うのは避けましょう!
ブラシで強く擦るのはNG
汚れを落とそうと強く擦るのはNG
気持ちはわかりますが、強く擦ってしまうとチェーンが傷ついてそこからサビたり劣化が進む原因になりかねません。
洗浄するときは”優しく適度な圧”でブラッシングしてあげて下さい。
タイヤを回転させながらブラッシングする
チェーン掃除において”絶対にやってはいけない行為”です!
チェーン掃除は地味な作業だけど、しっかり丁寧に行ってあげて下さい。
万が一巻き込まれたどうなるかこちらの動画で説明してくれています。
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めんどうだからと回転させながら掃除して
万が一チェーンに巻き込まれたら
人の指なんて簡単にちぎれます。
バイクチェーンの掃除手順
バイクのチェーンを掃除する手順は以下の通り。
- クリーナーを吹きかけて汚れを浮かす
- 浮いた汚れをブラシで落とす
- クリーナー(または水)で流すorウエスで拭き取り
- フォーミングマルチクリーナーで仕上げ洗い ※省略OK
- チェーンルブで防錆皮膜を作る
※掃除する前にまずは、バイクをセンタースタンドorメンテナンススタンドで後輪を浮かせ
ギアをニュートラルへ入れておきます。
1.チェーンクリーナーを吹きかけて汚れを浮かす
チェーンクリーナをぐるっと一周吹きかけます。
この時、吹き始めた場所が分からなくならないように”目印”を決めておくと一周した時にわかりやすいですよ。
僕はいつもリンクの一箇所だけ穴が空いてるところを目印にし、そこを起点にぐるっと一周させています。
チェーンクリーナーを吹きかけるときは裏側に段ボール、下に新聞紙などを敷いておくと周りに飛び散った時に汚さずに済みます。
2.ブラッシング
チェーンクリーナーを全体に吹きかけたら、ブラッシングをしていきます。
付属のブラシでもいいですが、ここではチェーン掃除専用のブラシを使います。
ブラッシングは優しく適度に圧力をかけながら、細かく行います。
「5〜6リンク」を1区間として前面・裏面・内部を綺麗に掃除してから
次の区間へ移って1周するまで繰り返します。
汚れは一周終えてからで大丈夫!
※絶対にエンジンをかけてタイヤを回転させながらの作業はやめましょう。
3.クリーナで洗浄orウエスで吹きとり
ぐるっと一周ブラッシングを終えたら汚れを落とします。
落とし方は「チェーンクリーナーで落とす」「ウエスで拭き取る」どちらでも大丈夫!
これもブラッシングと同じ容量で
5〜6リンクを1区間として丁寧に汚れを落としていきます。
※水が使える場所ならざっと水をかけて汚れを落としていくのも一つの手です。
この段階で見た目はかなり綺麗になっているので、ここでチェーンオイルを吹きかけてもいいですが、
今回はさらに”仕上げ”としてフォーミングマルチクリーナーを使います!
4.フォーミングマルチクリーナーを吹きかける
吹きかる前に”しっかりと振って”から準備をします。
フォーミングマルチクリーナーを吹きかけると”何もなところから突然泡がモコモコ出てきます(ように見える)!”
その後、泡がなくなり水のような液体に変わって下に落ちていきます。
どうやらこれは
フォーミングマルチクリーナー(泡)が”汚れなどに反応すると液体に変化することで、内部の細かい汚れを外へ排出”しているようです。
一周ぐるっと吹きかけたら、乾く前にウエスで拭き取ります。
これもチェーンクリーナーの時と同じように丁寧に拭き取ってあげて下さい!
5.チェーンルブを吹きかける
最後にチェーンルブを一周ぐるっと吹きかけていきます。
全体的にではなく、チェーンの”繋ぎ目”部分一つ一つ丁寧に吹きかけていきます。
ちょっとした工夫ですが
チェーンルブの先端を写真のように”曲げて”おくとチェーンに吹きかける時にやりやすくなりますよ!
この先端は手でも曲げられるので折ってしまわないように少しだけで十分です。
一周ぐるっと吹きかけたら5分ほど放置してチェーンに馴染ませます。
5分ほど放置した後はウエスで余分なオイルを拭き取ります。
しっかり拭き取ってあげたらこれでチェーンの掃除は完了です!
掃除する前と後でここまで変わりました!
心なしかタイヤの回転もスムーズに感じます。
”チェーン自体”はこれで綺麗になりましたが、前後のスプロケットは汚れたままなこともあるので、
より完璧に綺麗にしたい場合はスプロケットも掃除するといいでしょう!
ただ、毎回後輪を外して掃除して取り付けては大変なので、数回に一回「消耗度合いのチェック」をかねてやってあげるといいと思います。
今回のエストレヤのチェーン掃除を2分にまとめました!
おまけ:日本一周中の掃除はどうしていたか
日本一周中も基本的にやることを一緒なので、公園や道の駅の駐車場の端っこなどを借りて掃除していました。
ただ自宅でやるのと違って
- 地面を汚さないこと
- 人が少ない場所や時間帯に行う
- 時間をかけずに最低限サクッと行う
ことに気をつけながらチェーン掃除やそのほかのメンテを行なってましたね。
なので、チェーン掃除はクリーナーも垂れないように最低限吹きかけてブラッシングの後はウエスで拭き取り、さっと終わらせる
といった感じでした。
多分マンションやアパートの共用の駐車場で掃除するのと似ていると思います。
まとめ
今回のまとめです!
- チェーン掃除は「寿命を伸ばす」「走行パフォーマンスをあげる」ため
- 注油は100km毎に1回(雨天走行時などは出来るだけすぐ行う)
- 最初はワコーズを選んでおくと間違いない
- より綺麗にするならフォーミングマルチクリーナー併用がオススメ
- 掃除と一緒にスプロケットやチェーンの伸びもチェック
チェーンのメンテナンスはバイクを長く乗っていく上で、地味だけど大事なもの
になるので定期的に行ってあげましょう!
掃除と一緒にスプロケットの消耗具合やチェーンの伸びなどもチェックしてあげると
交換のタイミングなどに気付けます。
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